狂った朝日 と 汚れた血/映画部

映画や海外ドラマに関するレビュー及び思い入れのある作品について語ったり、それに付随した思い出・ライフスタイル情報を提供いたします。

犯罪映画

罪の声/グリコ森永事件を発展させた王道日本映画の犯罪サスペンス

このブログでとりあげるには珍しい題材ですが、現在大ヒット公開中の作品「罪の声」。 京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日偶然、父の遺品のカセットテープと手帳を見つける。 カセットテープをきいてみると、何かを指図している自分の声が入っていた。 …

【テネット公開記念】インセプション/ノーラン的世界が最も堪能できる傑作

映画史に残る傑作「ダークナイト」の次にクリストファー・ノーラン監督が創造した世界.....「インセプション」。 企業スパイの世界でトップの腕前をもつコブは、人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むという技術…

【テネット公開記念】プレステージ/嫉妬と怨念によって展開されるドロドロ人間模様の傑作

9月に3年ぶりの新作「TENET」が公開されるクリストファー・ノーラン。 ノーランの作品といえばやはり「ダークナイト」がイメージされますが、その1本前に撮った作品で、ヒース・レジャーの歴史的怪演を引いてしまえば明らかに「ダークナイト」より映画の出来…

【テネット公開記念】インソムニア/発掘良品感覚で見たいビッグネームが並ぶ作品

「メメント」によって注目されたクリストファー・ノーラン監督がハリウッドで撮ったはじめての作品「インソムニア」。 白夜のアラスカの田舎町で起こった少女の殺人事件の捜査のため、LA市警からドーマーとハップが派遣される。 一方、LAでは内務監察部によ…

【テネット公開記念】メメント/クリストファー・ノーランを一夜にして成功に導いた画期的作品

クリストファー・ノーランという新しい才能が発掘された作品「メメント」。 主人公レナードは記憶が10分間しか保てない前向性健忘の男で、ポラロイドで人物の写真を撮り、大切なメッセージを残すため常にメモをとり、時には身体に刺青を入れメッセージを残し…

【テネット公開記念】フォロウィング/ノーラン監督の才能の片鱗を見せつけた制作費6000ドルの処女作

TENETの公開が町同士いクリストファーノーラン監督の長編処女作「フォロウィング」。 作家志望のビルは、アイデア探しと退屈しのぎから、誰彼かまわず尾行をすることが習慣になっていた。 ある日、コッブという男に尾行を気づかれしまう。 コップは泥棒を生…

【テネット公開記念】ダークナイト・トリロジーをふりかえる

9月に新作「テネット」の公開が控えているクリストファーノーラン。 彼がつくった バットマン三部作は「ダークナイト・トリロジー」と称され、特に第二作の「ダークナイト」は映画史においても重要なマスターピースとなっています。 クリストファーノーラン…

マ・ドンソク/キャラクタートップ10

韓国、そしてアジアを代表する俳優・マ・ドンソク。 彼がこれまで出演してきた映画の中で演じてきたキャラクターを、 個人的好みで勝手にランキングしてみました。 2016年の「新感染/ファイナルエクスプレス」でブレイクしてから、 続々とマ・ドンソク主演…

殺人者/マ・ドンソク主演の血塗られた小さな恋のメロディ

私が見たマ・ドンソクの映画の中で、彼が最も暗いキャラクターを演じている作品.....「殺人者」。 母のいないヨンホは、田舎で犬飼いの父と二人で暮らしていた。 ある日、ソウルからきた転校生の少女と仲良くなるが、少女が酔った母親とともにヨンホの父親に…

悪いやつら/腐敗した社会を生きる最高の外道の物語

チェ・ミンシクとハ・ジョンウ、韓国を代表する二人の名優が、裏社会で生きる男たちの運命を演じた作品「悪いやつら」。 1982年、釜山の税関の検査課主任のイクヒョンは、夜の巡回中に大量の覚せい剤を発見する。 密輸や賄賂が当たり前の税関内で、これまで…

守護教師/マ・ドンソクを意識せず、ミステリーものとしてご鑑賞を...

マ・ドンソクが女子校の先生に! マブリー演じる体育教師のドタバタコメディ.....ではなく、腐敗した社会を描くミステリー作品「守護教師」。 暴力が原因で職を失ったボクシングの元東洋チャンピオンのギチョルは、妹の紹介で女子高の体育教師という新しい仕…

犯罪都市/韓国ノワールの傑作でありこれぞTHEマ・ドンソク映画

2004年ソウルで起きた朝鮮族組織の一掃作戦を基にした作品で、マ・ドンソク=人類最強のイメージの植え付けた韓国ノワールの傑作「犯罪都市」。 ソウルのクムチョン警察・強力班の刑事マ・ソクトは、対立する暴力団・毒蛇組とイス組のボスの仲を取り持ちなが…

アンダードッグ 二人の男/クールなトーンで描かれる犯罪青春韓国映画

マ・ドンソクを目当てに見た映画「アンダードッグ 二人の男」。 ブレイク前に撮られた作品で、主役というわけではなく、あの体でありながらうまく作品に馴染んでいるところに、確かなスキルをもっている「俳優マ・ドンソク」を感じられる作品です。 ストリー…

悪人伝/マ・ドンソク主演でなくても十分見応えのある今の韓国映画を象徴する作品

韓国で大ヒットし、シルヴェスター・スタローン制作でハリウッドリメイクも決定している映画「悪人伝」。 主演はマ・ドンソク.....ということは、また無敵のマ・ドンソクがカッコ良くメチャクチャに暴れまくる映画なんだろうと勝手に思っていましたが、意外…

WAVES(ウェイブス)/映像と音楽で語る青春映画の傑作

めくるめく映像、鮮やかな色彩、心に残る音楽、、話題のプレイリストムービー「WAVES」を見てきました。 映画は映像が美しければOKな自分にとって、はずれても良いくらいの感覚あまり期待せずに見に行きましたが、、ストーリーにヤラれました!名作です! 「…

復讐者に憐れみを/現代の巨匠パク・チャヌクの真にスタートとなった作品

パク・チャヌク監督が「JSA」の次に撮った作品が「復讐者に憐れみを」。 原作の映画化だった「JSA」と違い、監督自らのオリジナルストーリーである作品です。 聴覚障害者のリュウは腎臓病を患う姉の手術代を見繕うため恋人のユンミと共謀し会社社長の娘を誘…

透明人間/秀逸な予告編をさらに上回る驚きの傑作サスペンス

H・G・ウェルズのSFの古典を、リー・ワネル監督が現代的解釈でリブートした映画「透明人間」。 今年3月にアメリカで大ヒットしたこの映画、面白いという噂を耳にしていたこともあり公開初日に見に行きましたが.....驚きのラストでした! 久しぶりに全く予想…

暗数殺人/日本の伝統的ミステリーの雰囲気漂う傑作韓国映画

韓国で起こった実在の事件をベースに制作され、韓国映画界の最高峰である「青龍映画賞」で脚本賞を受賞した作品「暗数殺人」。 韓国を代表する名優キム・ユンソクと「アシュラ」他幅広い映画で活躍するチュ・ジフンが火花を散らす犯罪サスペンス映画の秀作で…

ナチュラル・ボーン・キラーズ/真面目な男が監督するべきでなかった問題作

見なければよかったという映画に、ごく稀に出会うことがあります。 オリバー・ストーン監督作品「ナチュラル・ボーン・キラー」。 「パルプ・フィクション」の少し後に後悔され、タランティーノの脚本をオリバー・ストーンが監督.....という時点で、もう何も…

ニューヨーク1997/80年代のパンクなB級映画を堪能できる作品

緊急事態宣言の最中、5月中旬の日曜日、所用で汐留まで出かけた際、あまりにも閑散とした街の風景に衝撃を受けました。 まるで近未来SF映画そのものの世界。 コロナを機にいよいよ「未来」を現実に体感する時代に突入しつつあります。 やはり未来の景色は希…

クリント・イーストウッドの未だ進化するテクニックが光る快作/リチャード・ジュエル

「運び屋」から1年、衰え知らずの90歳・クリント・イーストウッド監督作品「リチャード・ジュエル」。 イーストウッド監督の作品はハズレと言い切れる作品はないのですが、「グラン・トリノ」以来、グッと来る作品がなかった私にとって、今作は久しぶりの快…

ANNA(アナ)/リュックベッソンまさかの快作

リュック・ベッソン監督最新作「ANNA」。TOHOシネマズが再開の日、映画ファン的にどんな映画でも見たいという思いで、特に期待もせず見に行きました。びっくり!面白かった!まさかリュック・ベッソンの映画でまた面白いと思う日が来るとは思いもしませんで…

大人がハマるヒーロー映画「ウォッチメン」

2009年公開の映画「ウォッチメン」。 原作の「ウォッチメン」ファンの間で賛否両論だったこの映画、私はドラマ版「ウォッチメン」が凄いという噂をきいて、まず原作を取り寄せてみたものの、、はじめてのアメコミ...特にコマ割りの読み辛さもあってなかなか…

アメリカの凄さをあらためて感じたHBOドラマ「ウォッチメン」

アメリカで昨年の秋、話題になったドラマ「ウォッチメン」。 ゲーム・オブ・スローンズなどを手掛けたアメリカのケーブルテレビ曲HBOで全9話放送されましたが、現在Amazonプライム経由のスターチャンネルEXで配信中です。 ドラマ版を見る前に原作や2009年に…

永遠に僕のもの/新たな青春映画の名作が誕生

ブログのタイトルにあるように、「汚れた血」というフランス映画が好きな私。ドラマもサスペンスもミュージカルも、はたまたSF要素まで入っているっていう、ある意味万能な映画ですが、その「汚れた血」で最も重要な要素が青春・恋愛映画っていう部分。。最…