守護教師/マ・ドンソクを意識せず、ミステリーものとしてご鑑賞を...
マ・ドンソクが女子校の先生に!
マブリー演じる体育教師のドタバタコメディ.....ではなく、腐敗した社会を描くミステリー作品「守護教師」。
暴力が原因で職を失ったボクシングの元東洋チャンピオンのギチョルは、妹の紹介で女子高の体育教師という新しい仕事を得る。
赴任した学校では、教師が学費を滞納してる生徒から回収することしか考えておらず、生徒に親身になって対応する教師は誰ひとりいなかった。
ギチョルはあるきっかけで、行方不明になった親友のスヨンを捜しているユジンと出会う。
ある夜、ユジンが何者かに襲われ、ギチョルは自分が彼女に代わってスヨンを捜していくのだが.....という展開です。
街ぐるみで腐敗しきっているという作品世界にゾッとしますが、フィクションとは言え、火のないところに煙は立たないわけで、韓国社会の腐敗の根深さの一端を見せられた気がしました。
大統領になった人はみんな投獄されるか死んじゃう国ですから。。
マ・ドンソクが主演だからといって派手なアクションを期待すると、、残念な結果になります。
ただ、、箇所箇所で出てくる怪力ぶりが映画のトーンと違って「ハルクか!」とツッコミたくなるようなパワーでなかなか笑えます。。
アクションを期待しなければ、ノワール好き、サスペンス好きにはなかなかハマる作品ではないでしょうか。
なぜ生徒が行方不明になったのに、警察も教師も全く対応しないのか見ている途中までは不思議に思いますが、そんな中奮闘する我らがマブリーは、今回は100%善人として登場します。
コメディ作品以外でこれだけ善人キャラのマ・ドンソクというのも珍しいのではないでしょうか。
何せ、あのコワモテ顔ですから。。
美術の教師が鍵を握る人物で登場しますが、なぜいつも学校を描く作品にでてくる怪しい男は決まって美術の教師なのか.....自分がデザインの仕事をしているので少しイラっとしますね。
サイコパスだから理科系でもいいと思うんだけど。。
「トガニ」で悪徳校長を演じたチャン・グァンがまたしても悪徳理事長役で出ていますが、今回の「悪代官」ぶりも素晴らしかったです。
あの独特な眉毛!印象に残りますよね。。
良い人そうに見えて実は一番悪い奴っていう典型のキャラクターで、この俳優を見たら、絶対悪役だろ!って思うくらいの悪者ぶりでした。
冒頭の裸足の少女が橋を渡るシーンは何となくツインピークスのパイロット版を思い出しましたが、この監督は好きなのかな?
マ・ドンソク主演ということをあまり意識せずに見ることをおすすめします。
私は好きですよ、この作品。。