狂った朝日 と 汚れた血/映画部

映画や海外ドラマに関するレビュー及び思い入れのある作品について語ったり、それに付随した思い出・ライフスタイル情報を提供いたします。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

サスペリア/個性派監督の手によって再び傑作となった名作ホラーのリメイク

7月10日から公開する話題の映画「透明人間」。 次回から「透明人間」を見る前に見ておきたい作品をご紹介しますが、今回は昨今傑作が次々と生まれているホラー映画の中でも私の好きな作品をご紹介します。 2019年度に見た映画の中で個人的ベストワンの作品で…

バック・トゥ・ザ・フューチャー人気再燃の疑問から連想した映画「26世紀青年」

最近、テレビ放送をきっかけに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の人気が再燃してる.....そうですね。 私はここ十年くらいニュースやW杯以外は地上波のテレビをほとんど見ない人間なので、正直今頃「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が人気と言われてもピ…

ロバート・ダウニーJr出演作品/トロピック・サンダー

制作・脚本・監督・主演とベン・スティラー渾身のバカ映画「トロピックサンダー」。 ベン・スティーラー、ジャック・ブラック、ロバート・ダウニーJrと主演の三人だけでも凄いのに、そこにトム・クルーズ、マシュー・マコノヒーにニック・ノルティまで出てる…

ランボーシリーズ一作目はまぎれもない傑作/First Blood

現在公開中の「ランボー・ラスト・ブラッド」。70歳をすぎてもなお躍動するスタローンに元気をもらえる作品ですが、このシリーズがはじまったのは今から38年前。 ディヴィッド・マレル原作の『一人だけの軍隊』をベースに制作されたのがご存知「FIRST BLOOD…

「ランボーラストブラッド」はまるで「ロッキー4」のような映画だった!?

70歳を過ぎてもいまだパワー健在のシルヴェスター・スタローン渾身の一作「ランボー ラストブラッド」。 20年ぶりのまさかの続編だった前作「ランボー最後の戦場」から11年ぶりの続編。 前作のラストで家路についたランボー、それから10年あまり平穏な日々が…

ロバート・ダウニーJr出演作品/ジャッジ 裁かれる判事

ロバート・ダウニーJrが名優ロバート・デュヴァルと共演した映画「ジャッジ 裁かれる判事」。 敏腕弁護士のヘンリーは母親が亡くなったことをきき久しぶりに故郷に帰る。 地元で判事をしている父親のジョセフとは数年来関係がこじれていた。 しかし母親の葬…

ロバート・ダウニー・Jr出演作品/チャーリー

喜劇王チャールズ・チャップリンの生涯を描いた作品「チャーリー」。 ちなみに原題は「Chaplin」。 なぜ日本人にも馴染みのある「チャップリン」のタイトルで公開しなかったのか.....日本の配給会社の戦略がイマイチ腑に落ちません。。 この映画で、チャップ…

ナチュラル・ボーン・キラーズ/真面目な男が監督するべきでなかった問題作

見なければよかったという映画に、ごく稀に出会うことがあります。 オリバー・ストーン監督作品「ナチュラル・ボーン・キラー」。 「パルプ・フィクション」の少し後に後悔され、タランティーノの脚本をオリバー・ストーンが監督.....という時点で、もう何も…

貧富の差が拡大した時代に「NO」を叩きつけた鬼才のSF映画/ゼイリブ

鬼才ジョン・カーペンター監督の作品で個人的に一番好きなのが「ゼイリブ」です。 10年以上ぶりに見ましたが、この作品、大人になればなるほど確実に面白い映画だと気づきました。 失業者があふれる時代で、日雇い労働者として働く主人公ナダが、ある日、大…

遊星からの物体X/鬼才が創り上げた時代を超越するSFホラー映画の金字塔

鬼才ジョン・カーペンターを代表する作品であり「エイリアン」と並ぶSFホラー映画の金字塔「遊星からの物体X」。 多くのマニアを生み出したカルト映画の走りのような作品で、マニアックな文脈で語られることが多いのですが、同じくジョン・カーペンター監督…

ニューヨーク1997/80年代のパンクなB級映画を堪能できる作品

緊急事態宣言の最中、5月中旬の日曜日、所用で汐留まで出かけた際、あまりにも閑散とした街の風景に衝撃を受けました。 まるで近未来SF映画そのものの世界。 コロナを機にいよいよ「未来」を現実に体感する時代に突入しつつあります。 やはり未来の景色は希…

シャイニング/天才監督が創造した原作無視の芸術的ホラーをあらためて検証

ホラー映画.....というより映画史の中においても名作であるスタンリー・キューブリック監督の作品「シャイニング」。 「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」などの作品のようにシリーズ化しているわけでもなく、 これだけ一般的知名度のあるホラー映画は珍し…

ポンジュノ監督の才能が開花した韓国ノワールの大傑作/殺人の追憶

「パラサイト」でオスカーを受賞した現代の巨匠ポン・ジュノ監督が2003年に撮った長編第二作「殺人の追憶」。 ポン・ジュノ監督はどの作品もおもしろいのですが、クセの強い作品も多く、最初に見る映画によっては二度と監督作を見なくなる可能性も秘めている…

パラサイト/圧倒的なエンタメで格差社会を描く、映画の新たなフォーマットを創造した大傑作

映画館が再開されて一週間以上たちました。新作がポツポツ公開されてる中でロングランを続けているのが韓国映画「パラサイト」。ご存知の通り、今年2020年のアカデミー賞でアジア映画としてはじめて作品賞を獲得した作品です。昨年のカンヌ国際映画祭のパル…

クリント・イーストウッドの未だ進化するテクニックが光る快作/リチャード・ジュエル

「運び屋」から1年、衰え知らずの90歳・クリント・イーストウッド監督作品「リチャード・ジュエル」。 イーストウッド監督の作品はハズレと言い切れる作品はないのですが、「グラン・トリノ」以来、グッと来る作品がなかった私にとって、今作は久しぶりの快…

ジョジョ・ラビット/日本人にはなかなか真似できないブラックユーモアに溢れた反戦映画

今年のアカデミー作品賞にノミネートされたタイカ・ワイティティ監督の「ジョジョ・ラビット」。 見事作品賞を受賞したポン・ジュノ監督の「パラサイト」のように、最初は完全にコメディですが、中盤から一気にシリアスになっていく作品です。 とはいっても…

ニキータ/実にフランスらしい女性アクション映画の元祖

現在公開中の「ANNA」。 女性暗殺者を主人公にしたこの作品は、バイオレンスアクションの現在形を見られる映画となっています。 昨今、女性を主人公にしたアクション映画が世界中で生み出されていますが、その原点と言える作品が「ニキータ」です。 ジョン・…

グランブルー/夏になると見たくなる美しい映画

現在公開中の「ANNA」。期待せずに見たら面白かったです! 「ANNA」を監督したリュック・ベッソンが日本の映画ファンの中で最初に認知されたといってもいい映画「グランブルー」。 大学生の頃、映画なんてまるで見ない友人が、パッケージが綺麗だったという…

レオン/ロリータ的脚本を名作に変えた3人の名優たち

現在公開中の作品「ANNA」。 リュック・ベッソン久しぶりの快作といえる作品です。 私が映画を好きになりはじめた時期に出会った監督で、個人的になかなか思い入れがある映像作家でもある彼が、ある映画的手法を用いて自身の王道アクション映画を新鮮に見せ…

ミッドサマー/モラルを揺さぶる眩しすぎるホラー

アリ・アスター監督の「ミッドサマー」、みなさん見ましたか!? 「パラサイト」からはじまった私の2020年の映画鑑賞は、コロナ中断はあったものの、アカデミー関連を中心に年初から傑作揃いで近年稀に見る充実ぶり。 その中でも、ダントツ一位にランクしてい…

ANNA(アナ)/リュックベッソンまさかの快作

リュック・ベッソン監督最新作「ANNA」。TOHOシネマズが再開の日、映画ファン的にどんな映画でも見たいという思いで、特に期待もせず見に行きました。びっくり!面白かった!まさかリュック・ベッソンの映画でまた面白いと思う日が来るとは思いもしませんで…

カイロレンvsゾンビ?ジャームッシュ流エンタメ映画「デッド・ドント・ダイ」

映画館が再開しました!感染者が増えつつあるので、またいつ映画が見れなくなってしまうかわかりませんが、今のうちに見たいものは早めに見た方が良さそうですね。ジム・ジャームッシュ監督最新作「デッド・ドント・ダイ」。緊急事態宣言が出る前に先行上映…

大人がハマるヒーロー映画「ウォッチメン」

2009年公開の映画「ウォッチメン」。 原作の「ウォッチメン」ファンの間で賛否両論だったこの映画、私はドラマ版「ウォッチメン」が凄いという噂をきいて、まず原作を取り寄せてみたものの、、はじめてのアメコミ...特にコマ割りの読み辛さもあってなかなか…

アメリカの凄さをあらためて感じたHBOドラマ「ウォッチメン」

アメリカで昨年の秋、話題になったドラマ「ウォッチメン」。 ゲーム・オブ・スローンズなどを手掛けたアメリカのケーブルテレビ曲HBOで全9話放送されましたが、現在Amazonプライム経由のスターチャンネルEXで配信中です。 ドラマ版を見る前に原作や2009年に…

「JOKER」にも通じる恐ろしいコメディ映画の傑作/US(アス)

ここ数年、格差社会を描く映画が高く評価されていますが、エンターテイメントでそのテーマを扱っているという点で、「ジョーカー」や「パラサイト」と並ぶ代表作であるジョーダン・ピール監督の「US」。 前作の「ゲットアウト」は、ブラックコメディの度が過…

全人類が見るべき映画/存在のない子供たち

2018年のカンヌ国際映画祭で審査員賞をとったレバノン映画「存在のない子供たち」。昨年、劇場公開時に見た時はホント、、凄ーい作品を見てしまったって感じでしばらく動けませんでした。。本来ならこの作品は劇場で見るべき作品で、DVDだと悲惨な状況が続く…