狂った朝日 と 汚れた血/映画部

映画や海外ドラマに関するレビュー及び思い入れのある作品について語ったり、それに付随した思い出・ライフスタイル情報を提供いたします。

グランブルー/夏になると見たくなる美しい映画

f:id:rieva201898:20200608105831j:plain

現在公開中の「ANNA」。期待せずに見たら面白かったです!

「ANNA」を監督したリュック・ベッソンが日本の映画ファンの中で最初に認知されたといってもいい映画グランブルー」

大学生の頃、映画なんてまるで見ない友人が、パッケージが綺麗だったという理由で借りてきて一緒に見たビデオが「グレートブルー」

全然期待せず見たのですが、とにかく絵が美しい。

海の中の映像はもちろん、陽光煌くシチリアの風景など映像すべてがとにかく美しく、見ているだけで気持ちのいい作品です。

そしてジャックとエンツォのユニークなキャラクターが魅力的で、ストーリーというよりこの二人を見て楽しんでいた記憶があります。

当時の14インチのブラウン管でこれだけ印象深かったので、スクリーンで見たらもっと綺麗なんだろうな...と想像していたその2年後、まさか本当に劇場で見られると思いませんでした。

しかも当時少しづつ公開されはじめていたディレクターズカット版。

f:id:rieva201898:20200608110719j:plain
「グレートブルー」よりも主人公3人のドラマパートがより多くなることで、物語に深みが出て、ダイビングのシーンがより切実に、感動的になっています。

80年代までは、映画は2時間以内という暗黙の了解だったため、編集でズタボロになった作品は数え切れないほどあるでしょう。

グラン・ブルー」がラッキーだったのは、ディレクターズカットで上映する作品が出始めた時期で、さらに映画が座席指定制の今と違い、立ち見でも見れる時代で、立ち見客が出ると「あ、この映画、良い映画なのかなぁ」と気になって、さらに行列となり映画がカルトヒットするという時代背景だったことでしょうか。

私も渋谷で公開していた時は、当時の彼女がハマっていたこともあり、何度も見に行った記憶があります。

このあと公開されたアトランティスもそうですが、やはり「グランブルー」はスクリーンで見るべき映画です。

今、体験型の映画が増えていますが、その「走り」的な存在だった気がします。

f:id:rieva201898:20200608110331j:plain

キャストについてです。

主役のひとり、ジョアンナを演じるロザンナ・アークエットは、劇中のセリフにも出てくる通りイルカに顔が似てるってことでキャスティングされたという噂ですが本当なんでしょうか?

ジャック・マイヨールを演じたジャン=マルク・バールは、この役を演じるために俳優になったんじゃないかというくらいの俳優です。

悪気なく人を傷つける典型のような天然キャラは清々しく、突き抜けていて、うまい演技かと言われると...微妙ですが、まさにハマり役でした。

この役のイメージが強いせいか、その後公開されてた彼主演の映画「ヨーロッパ」は劇場で見たのですが全く記憶ないです。。

ラース・フォン・トリアー監督の作品に多く出演していますね。

そしてジャン・レノ

ジャン・レノといえばレオンじゃなくエンツォなんです!

この映画版のドラえもんジャイアンみたいに、ガキ大将キャラなのに兄貴分的で、お人好し感も満載の人間味あふれるキャラクターが最高です。

ジャン・レノの映画的に一番のキャラはレオンかもしれませんが、俳優としての彼の魅力が十分発揮されたのはエンツォだと思います。

そして海とかイルカが好きな方なら、この映画絶対好きですよね。。

f:id:rieva201898:20200608110354j:plain

夏になるとなぜか見たくなる作品です。

映像を見てるだけで楽しくなる瞬間がいくつもあって、ストーリーの穴など全然気にならないくらい気持ちいい映画で、今のリュック・ベッソンからは想像も出来ないくらい、自然の映像が満載の美しい作品です。

リュック・ベッソンの作品はアクションものしか見たことがない方は、信じられないくらい美しい映画なので、リュック・ベッソンのイメージ、変わるかもしれませんね。。

f:id:rieva201898:20200529170436j:plain