狂った朝日 と 汚れた血/映画部

映画や海外ドラマに関するレビュー及び思い入れのある作品について語ったり、それに付随した思い出・ライフスタイル情報を提供いたします。

せつない映画

朝が来る/ただのお涙頂戴ものでない養子の問題を映画的技法で魅せた大傑作

現在の日本を代表する河瀨直美監督の「朝が来る」。 子供に恵まれなかった清和と佐都子の夫婦は「特別養子縁組」というシステムを知り、そこで生まれたばかりの男の子を養子にする。 6年後、夫婦は朝斗と名付けた息子の成長を見守りながら、幸せな日々を送っ…

ばるぼら/手塚治虫のもうひとつの顔を堪能でき、二階堂ふみの魅力にあふれた作品

手塚治虫原作の漫画を息子の手塚眞監督が手がけた作品「ばるぼら」。今回はネタバレでのご紹介です。 異常性欲に悩まされる人気小説家の美倉洋介は、都会の片隅でホームレスのような少女ばるぼらに出会い、家に連れて帰る。それ以来、白昼夢のような奇妙な幻…

異端の鳥/人間の恐ろしさをリアルに描いたまぎれもない大傑作

チェコ・スロバキア・ウクライナ合作映画で第76回ヴェネツィア国際映画祭におちてユニセフ賞を受賞した作品「異端の鳥」。 上映時間が3時間ということで、なかなかハードルが高い作品ですが、、まぎれもない傑作です。 ホロコーストから逃げてきたユダヤ系の…

【テネット公開記念】インターステラー/SFを身にまとった親子関係を描く人情映画

クリストファー・ノーランの映画愛が爆発した超大作「インターステラー」。 近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類は滅亡の危機にあった。 トウモロコシ農場を営む元宇宙飛行士のクーパーは、娘のマーフとともに解読したメッセージが指し示す場所…

【テネット公開記念】プレステージ/嫉妬と怨念によって展開されるドロドロ人間模様の傑作

9月に3年ぶりの新作「TENET」が公開されるクリストファー・ノーラン。 ノーランの作品といえばやはり「ダークナイト」がイメージされますが、その1本前に撮った作品で、ヒース・レジャーの歴史的怪演を引いてしまえば明らかに「ダークナイト」より映画の出来…

フェニックス~約束の歌~/ベタな作品と侮れない韓国映画の底力

マ・ドンソク目的で、それほど期待しなくて見た映画「フェニックス~約束の歌~」。 泣きの名作という評価で「ROCKIN' ON HEAVEN'S DOOR」というタイトルからも、ちょっとベタすぎて、マ・ドンソクが出演していなければ絶対見ていなかったであろう作品ですが…

殺人者/マ・ドンソク主演の血塗られた小さな恋のメロディ

私が見たマ・ドンソクの映画の中で、彼が最も暗いキャラクターを演じている作品.....「殺人者」。 母のいないヨンホは、田舎で犬飼いの父と二人で暮らしていた。 ある日、ソウルからきた転校生の少女と仲良くなるが、少女が酔った母親とともにヨンホの父親に…

アンダードッグ 二人の男/クールなトーンで描かれる犯罪青春韓国映画

マ・ドンソクを目当てに見た映画「アンダードッグ 二人の男」。 ブレイク前に撮られた作品で、主役というわけではなく、あの体でありながらうまく作品に馴染んでいるところに、確かなスキルをもっている「俳優マ・ドンソク」を感じられる作品です。 ストリー…

ヤング≒アダルト/胸糞なのに何故かせつないブラックコメディの秀作

シャーリーズ・セロンという女優は、毎回全く違ったキャラクターを演じて私たちを楽しませてくれますが、そんな彼女のフィルモグラフィーの中でも、かなりインパクトのあるキャラクターを演じている作品なのではないでしょうか。 ジェイソン・ライトマン監督…

WAVES(ウェイブス)/映像と音楽で語る青春映画の傑作

めくるめく映像、鮮やかな色彩、心に残る音楽、、話題のプレイリストムービー「WAVES」を見てきました。 映画は映像が美しければOKな自分にとって、はずれても良いくらいの感覚あまり期待せずに見に行きましたが、、ストーリーにヤラれました!名作です! 「…