狂った朝日 と 汚れた血/映画部

映画や海外ドラマに関するレビュー及び思い入れのある作品について語ったり、それに付随した思い出・ライフスタイル情報を提供いたします。

マ・ドンソク/キャラクタートップ10

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韓国、そしてアジアを代表する俳優・マ・ドンソク。

彼がこれまで出演してきた映画の中で演じてきたキャラクターを、 個人的好みで勝手にランキングしてみました。

2016年の「新感染/ファイナルエクスプレス」でブレイクしてから、 続々とマ・ドンソク主演の映画がつくられていますが、実はかなり紆余曲折のある人生を歩んできているマ・ドンソク。

18歳でアメリカにわたり、大学を経て、フィットネストレーナーボディビルダーとして活動しますが、 トレーナーを務めた中にケビン・ランデルマンマーク・コールマンといった名前も。

格闘好きなら誰でも知っている選手ですが、そんなファイターのトレーナーをやる時点で単純に凄いと思うんですが。。

本格的に俳優として活動するのが2002年からで、30歳過ぎてこれまでのキャリアを捨てて俳優として一からスタートする決断をしたことが凄いですね。

普通なら夢をあきらめるくらいの年齢ですから。。

それから十数年で「新感染」でブレイクしたことを考えると、 意外に俳優として成功したのは早いのかな?とも思いますし、運ももっている人ではあるでしょうね。

来年にはマーベル映画の「ジ・エターナルズ」が控えていて、その後ハリウッドリメイク版の「悪人伝」で 彼の憧れの俳優であるシルヴェスター・スタローンとも共演しますし、 今、世界でもっとも注目を浴びる俳優のひとりだということは間違いないですね。

そんなマ・ドンソクの出演映画のトップテン.....ではなく、あくまでキャラクターでランキングしてみました。

ブレイクして短期間で出演しまくっていることもあり、 作品のクオリティに差があるということも理由ですね。。

映画そのものの格付けでランキングするより、 キャラクターに目を向けたランキングをした方がマ・ドンソクっぽくて面白いと思ってつくってみました。

10位/「スタートアップ!」の料理人コソク

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この秋公開ですのでまだ予告しか見てないのですが、コメディに特化したキャラクターとしてはこれまでで最強じゃないでしょうか?

この手の映画は予告につられて見に行くとがっかりすることもあるのですが、期待値もこめて10位にしました。

公開後に「え?」と思わないようにおもしろい映画であってほしいです。

9位/「ザ・ソウルメイト」の柔道館館長ジャンス

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作品としては少し残念な映画で、悪者も弱ければ、マ・ドンソクも全然強くなく.....というかアクション映画ではないのですが。。

名作「ゴースト」をベースにした感じの作品で、マ・ドンソクはウーピー・ゴールドバーグ的な役なのかな??

子供と触れ合うシーンで見せる和み系のマブリー演技がいいんですよね。

娘とのやりとりがパパオーラ全開でほっこりします。

たしかお子さんはまだいなかったと思いますが、 きっといいお父さんになるんだろうなーって感じでそのシーンに注目してください。

8位/「殺されたミンジュ」の謎の組織のリーダー

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キム・ギドク監督の映画を見なれてない人には「何これ?」って感じの映画ですが、 キム・ギドク作品を見なれた私でも「何これ?」って作品です!

ただマ・ドンソクが演じた謎の組織のリーダーは、自分の正義を貫き、盲目的に罪人たちをこらしめる一方で、 深い悲しみというか虚無感さえ感じる役で、すごく印象に残ります。

登場する半分は暴力をふるっている役ですが、俳優としてのマ・ドンソクの凄みが出ていて、 彼のキャラクターだけで作品がなんとか成立しているといっても過言ではないくらいの映画です。

イ・チャンドンパク・チャヌクのような韓国を代表する映画監督の作品にはまだ出演してない彼ですが、 異端とはいえ巨匠のひとりであるキム・ギドクとの仕事で見せた俳優魂が印象的でした。

7位/「守護教師」の体育教師ギチョル

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ボクシングの元チャンピオンという設定で、暴れまくるのかな.....と思っていたら、 期待したほどアクションシーンはなかったです。

町ぐるみで腐敗しきっている地域の学校に、マブリー演じる体育教師が事件の真相に迫っていくというお話で、 ノワール好き、サスペンス好きにはなかなかハマる作品だと思います。

この映画のマ・ドンソクは100%善人ということもあり、主人公としての立場もはっきりしていて、見やすい映画でした。

「トガニ」で悪徳校長を演じたチャン・グァンがまたしても悪役で出ていて、 その笑顔の「悪代官」ぶりが最高です!

6位/「罠  Deep Trap」の殺人鬼ソン・チョル

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この作品、評判悪いみたいですが私は結構好きです。

マドンソクの演じた役は一見、面倒見が良さそうな宿の主人ですが、実は冷酷な殺人鬼というキャラクターで、 この手の異常な犯罪者の役はもうマ・ドンソクが演じる姿は見られないかもしれませんから貴重ですよね。

かなりの下衆男で女性から見たら最低なんでしょうが、そう見えているということはマ・ドンソクの演技が素晴らしいわけで、作品が嫌いな人はこの映画のマ・ドンソクの演技を認めているということですからね。。

5位/「新感染  ファイナル・エクスプレス」のサンファ

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ゾンビ映画は今まで数えきれないほど世界中でつくられてきましたが、ゾンビと素手で格闘して、 なおかつあの説得力。

考えた人も素晴らしいですが、それに違和感なくあてはまるマ・ドンソクも素晴らしいですね。

完全に主役を食ってしまうキャラで、半分マ・ドンソクのために作られたような映画ですよね。

私もこれがマ・ドンソク初体験の映画でしたが、それまで韓国映画をほとんど見たことなかったので、 韓国映画のエンターテイメント性の高さに驚きました。

この作品だけでもインパクトを残すには十分ですし、“マ・ドンソクここにあり”というのを世界に知らしめたキャラクターだったのではないでしょうか。

4位/「犯罪都市」のマ・ソクト刑事

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この映画も最高で、なんといってもマドンソクが強すぎる!

映画の冒頭で刃物をもって暴れる男を、携帯片手に取り押さえてしまうシーンは最高で、 この作品におけるマ・ドンソクの尋常でない強さがあらわれてるシーンで、まさに「ツカミはOK」といった感じです。

最後まで見ても、マ・ドンソクが完全にボコボコにされるところはなく、 傷もこれだけバイオレンスシーンがたくさんある映画なのに、腕を2回程度刺されたくらいですから。。

この映画は悪者キャラも充実していて、中国人組織のリーダーのユン・ゲサンの冷酷非道っぷりは凄まじく、その部下のチン・ソンギュもクレイジーなヤクザで印象に残ります。

手首を切ったり、バラバラ死体が出てきたりと、グロテスク全開の韓国ノワールですが、 笑えるシーンも結構多く、それがうまく緊張感をほぐす役割をしていて、バランスのとれたエンターテイメント作品になっています。

完成度という面から言っても、マ・ドンソクの主演の映画の中では1、2を争うクオリティの作品です。

キャラクターもかっこいいですが、映画自体としておすすめの作品です。

3位/「悪人伝」のヤクザの組長チャン・ドンス

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これも作品自体が素晴らしかったです。

思わぬ展開で刑事とバディを組むことになるヤクザを演じていて、 マ・ドンソクのいつもの強いキャラクターをうまく利用したストーリーで楽しめました。

アクションでしめくくっても良さそうな展開をあえて、ああいうカタチでしめたというところが映画的に素晴らしかったです。

でも何より不思議だったのは、こんだけガタイのいいコワモテの男を、 無差別殺人犯とはいえ襲う?ってとこですね。

そうしないとストーリーが進まないのですが、ちょっと無理やり設定すぎな気がしました。

2位/「無双の鉄拳」のドンチョル

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これ、最初の方はうだつのあがらない、ついウマイ話にだまされてしまうっていう男なんだけど、 それが映画後半から一気にヴァイオレンス全開になるっていう切り替わりが気持ちいいですね。 昔の高倉健さんとかがやってた任侠ものみたいな感じで、よ!待ってました!って感じの展開が最高です。 振り幅っていう意味では、ノワール系のマドンソクでは最大の振り幅ですね。 これも結構コメディ色が強くって、いい旦那なんだけどイマイチ不器用で、奥さんを悩ませてるとこが、 男的には「あーわかるわかる」って感じでいいですね。 子分役の二人もいい味だしていて、完全なコメディリリーフの役回りで、 なんか昔のジャッキーチェンがサモハンキンポーとかといっしょに出てる映画に登場する おもしろい脇役の人たちみたいな感じでしたね。 五福星とか大福星とかそのあたりかな。 いろんなマドンソクを一本で味わえる映画で、マドンソクの入門編として最適な一本となってます。

1位/「ファイティン!」のアメリカ帰りの男マーク

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映画の完成度とかは抜きにして、キャラクター的には納得の一位ではないでしょうか。

主人公が、幼少期にアメリカに養子に出されて、人種差別でいじめられますが、 スタローンの「オーバーザトップ」に感化されてアームレスリングをはじめてチャンピオンにまでのぼりつめた男という設定で、 半分マ・ドンソクの自伝的作品と言ってもいいですよね。

そのせいか、いつも以上に素直に役にハマってる感じがして、ストーリーもわかりやすいし、 完全にスタローンの映画を見ている雰囲気になるんですよね。

この映画見たら「マブリー」って言われるのも納得いきます!

ヤクザを演じてる時のマ・ドンソクの影は微塵もでてきませんし、お約束の乱闘シーンもあるんですが、 お約束程度って感じで、、やっぱりアームレスリングのシーンがそれ以上に興奮させてくれます。

素直に「ガンバレ」って応援したくなりますし、完全にマ・ドンソクのアイドルムービーになってますね。

妹の娘で登場する子が、彼を紹介する時にいつも「オジサンは顔はブサイクだけど...」と前置きするところが地味に笑えましたが、確かにこのルックスで韓国や日本でも大人気で、 もうすぐマーベル作品まで公開されるというマ・ドンソク・バブルはまだまだ当分の間、続きそうですね。。

 

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