オールド・ガード/シャーリーズ・セロンが男前すぎるアクション映画
我らが姉御シャーリーズ・セロンが主演・プロデュースのネットフリックスオリジナル作品「オールド・ガード」。
不死身のからだをもち、何世紀にもわたり歴史の影で暗躍してきた特殊部隊“オールド・ガード”。彼らの不死身の能力を解明し、大金を稼ぎ出そうと目論む強大な組織との戦いを描くアクションムービーです。
グレッグ・ルッカによる同名のグラフィックノベルが原作をもとになっていますが、シャーリーズが演じるアンディというキャラクターは、原作の設定を少し改変したカタチとなっています。
その点がこの作品のストーリーを動かしているところでもあり、出演する作品には常に全力投球する彼女の姿勢があらわれています。
グラフィックノベルが原作なので、プロットのツッコミどころは山ほどありますが、そういうところは目をつむってシャーリーズの美しいアクションに酔いしよう!という作品です。
先日投稿した「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」とはまた違ったシャーリーズ・セロンのアイドルムービーになっております。
今回のヒーロー(あえてヒロインとは言いません)像は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に近い感じで、性別を超えた中性的なかっこ良さとなっており、男でも憧れるような「男前」ぶりが発揮されていますね。
作品の良し悪しに関わらずシリーズ化する男性アクション映画と違って、女性が主人公の映画がシリーズ化するのは難しいというハリウッドの現実に挑み戦いつづけてきたシャーリーズですが、そういった理由があるからなのかわかりませんが、この作品には一切セクシャルな場面が登場しません。
ただ単に強い女性兵士として描かれているところは爽快感さえ感じます。
ただ男女のセクシャルな関係はありませんが、特殊部隊のメンバーにLGBTQの要素が含まれているところが凄く現代的な印象をもちました。
またその二人の出会いが十字軍(もちろん、歴史の教科書に出てくるアレです)の時というのが、想像しやすくていいですね。。
鍵をにぎるキャラクターを「それでも夜は明ける」などの名優キウェテル・イジョフォーが演じているところもポイントです。
準主役の黒人女性ナイルを演じたキキ・レインもそうですが、この作品、人種のバランスが絶妙で、特殊部隊のメンバーにはアメリカ出身の俳優がひとりもいないですし、消えてしまった謎の女性メンバーで「スターウォーズ/最後のジェダイ」の冒頭のシーンでインパクトを残したベトナム出身のベロニカ・グゥ(ゴー・タイン・バン)も出ています。
彼女はほぼ制作されるであろう続編で重要な人物として登場しそうなので楽しみですね。
人選の時点で、シャーリーズらしさを感じますし、とにかく120%シャーリーズ・セロンを崇める映画といっていいほど、彼女の魅力にあふれた内容となっています。
今作は敵のボスキャラが小者すぎるところが難点なので、絶対制作されるであろう次回作では、もう少しスケールアップした設定、架空の紛争地帯などを舞台に描いてほしいですね。
演技もうまくてアクションもかっこいいという無敵状態のシャーリーズ・セロンですが、物凄くか弱いキャラクターを演じてほしいと思っているのは私だけでしょうか。。